ワインをもっと知りたいと思ったとき、ニューワールドを牽引するアメリカワインに注目する方は多いのではないでしょうか?
今回はアメリカワインの特徴や主な産地について解説します。
豊富な品揃えとパワフルな味わいが楽しめるアメリカワインの魅力を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
アメリカのワインの特徴
アメリカワインは果実本来の重厚な味わいが特徴です。
とりわけ、アメリカンオーク樽で熟成されたワインからは、バニラやココナッツを思わせる濃厚な香りを感じます。
アメリカでは約200年前にワインづくりが始まり、ヨーロッパのワイン大国が培った知識を化学的に研究して品質のよいワインを作り出してきました。
広大な畑で大型機械を使ったブドウ栽培を行うアメリカワインは、カジュアルなものから高級品まで豊富な品揃えがあります。
アメリカの地理と気候

アメリカワインの主な生産地は、西海岸と北東部のニューヨーク州です。
温暖で乾燥した内陸性気候の西海岸では、ワインの生育期にほとんど雨が降りません。
一方、アラスカからの冷たい海流が流れ込む沖合では霧が発生し、霧が流れてきた地域は日差しが和らいで冷涼品種のブドウ栽培に適した環境になります。
海からの冷気の影響を受けるかどうかで気候が大きく変わる西海岸では、多種多様なワイン用ブドウが栽培されるようになりました。
なお、北東部のニューヨーク州は五大湖など湖周辺の盆地のような地理的構造がワイン栽培に適しています。
アメリカのワインの主な産地
広大な国土をもつアメリカでは同じ州内でも気候の違いがあり、複数の名産地が存在する州も少なくありません。アメリカワインの主な産地は以下の通りです。
・カリフォルニア州
・オレゴン州
・ワシントン州
・ニューヨーク州
1つずつ解説します。
カリフォルニア州
アメリカワインの8割を生産するカリフォルニア州では、ブドウ果実の糖度が高く、完熟味のあるワインが仕上がります。
カリフォルニア海流の冷たい風を受ける地域で栽培されるのはシャルドネやピノ・ノワールです。
海流の影響を受けない内陸部は高温になるため、カベルネ・ソーヴィニョンやメルロが完熟します。
サンフランシスコ湾北側のソノマヴァレー、ナパヴァレーが産地として有名です。
オレゴン州
オレゴン州はカリフォルニア州の北に位置し、フランスのブルゴーニュ地域とほぼ同緯度です。
降水量が少なく、昼夜の寒暖差が大きい気候が冷涼地品種の栽培に適しています。
州内のウィラメット・バレーは、冷涼地品種のピノ・ノワールの産地として有名です。
オレゴン州のワインは料理と合わせやすく、エレガントでさわやかな風味が楽しめます。
ワシントン州
アメリカ第2位のワイン生産量を誇るワシントン州は、昼夜の寒暖差が大きく、夏の最大日照時間は17時間です。
夏の暑さが果実の糖度を上げ、夜間の冷えた空気と収穫期の急激な温度低下が果実に酸味をもたらします。
ブドウが栽培されている州東部は砂漠地帯で、人工的に水を引き入れる灌漑システムを導入している地域がほとんどです。
ニューヨーク州
アメリカ北東部のニューヨーク州では何百年も前から食用ブドウの栽培が行われてきました。
夏は涼しく、冬は寒さが穏やかな湖周辺の気候と湖岸の水はけのよい土壌に注目し、1950年頃にヨーロッパ系のヴィニフェラ品種の栽培が始まったとされています。
生産されるワインのほとんどが地元で消費されており、日本ではあまり流通していません。
アメリカのワインに使われるブドウ品種

アメリカワインに使われるブドウは、アメリカ系とヨーロッパ系品種とかけ合わせたり、ヨーロッパから取り寄せたりして根付いた品種です。
赤ワインと白ワインに使われる品種とそれぞれの特徴を解説します。
赤ワイン用のブドウ
赤ワイン用ブドウで最も多く生産されているのがカベルネ・ソーヴィニョンです。
カベルネ・ソーヴィニョンから造られたワインは酸味が少なく、果実の風味に満ちた重厚さが特徴です。
冷涼地で栽培されるピノ・ノワールはフレッシュなベリーやフローラルな香り、スパイスのニュアンスをもつ赤ワインになります。
ジンファンデルはベリー系の果実味と渋み・酸味のバランスがよいブドウです。
なお、ジンファンデルの果皮を取り除き、ホワイト・ジンファンデルと呼ばれるロゼワインも製造されています。
白ワイン用のブドウ
カリフォルニア州で広範囲に栽培されているシャルドネは、酸味と芳醇な香りをもつ白ワインになります。
冷涼地では青リンゴや柑橘系のさわやかな香り、温暖な地域では桃やトロピカルフルーツの香りになる繊細な品種です。
シャルドネより酸味の柔らかいピノ・グリはふわりと柑橘類の香りが漂う、まろやかな口当たりのワインになります。
フレッシュで辛口のソーヴィニヨン・ブランは料理との相性がよいワインです。
アメリカのワインはカリフォルニア州ワインがおすすめ!
アメリカワインは一口目からはっきりとした果実の味を感じられるため、ワイン初心者の方にもおすすめです。
同じ州内でも気候の違いがあるカリフォルニアでは、コクが深く重みのあるものからヘルシーな料理に合わせやすいエレガントなものまでバラエティ豊かなワインが揃います。
カジュアルに楽しめるカリフォルニア州ワインから、きっとあなたのお気に入りの1本がみつかるでしょう。
まとめ:アメリカのワインでヨーロッパとは違った味わいを楽しもう
ヨーロッパよりも気温が高く、ブドウの糖度が高い傾向にあるアメリカのワインは果実味があり、重厚なワインになるとされています。
フレンチオーク樽で熟成した上品な香りとは一線を画す、華やかな香りのアメリカンオーク樽熟成のワインを好む人も少なくありません。
ヨーロッパとは違ったパワフルさをもつアメリカワインの魅力を楽しんでいただけると幸いです。
参考文献
サッポロビール「世界のワイナリー|アメリカ」
キリン「メルシャン|これでバッチリ! ワインの基礎知識|アメリカ」
美味しいお酒研究所「【ソムリエ監修】アメリカワインを徹底解説!各産地の特徴や味わい、人気15銘柄をご紹介!」
たのしいお酒jp「アメリカワインとは? 特徴から産地、ブドウ品種まで紹介」
カリフォルニアワイン協会「カリフォルニアワインについて」
HOTEI WINES「カリフォルニアワインについて」
USNorthwestWine「オレゴンワインボード」
VisitUSA「オレゴン州ワインカントリー:ウィラメットバレ―を代表する味」
ニューヨークワイン&グレープ財団「産地紹介」
GO-TOWINEニューヨークワイン専門「NYWine(ニューヨークワインについて)」
カリフォルニアワイン協会「カベルネ・ソーヴィニョン」
カリフォルニアワイン協会「ピノ・ノワール」
カリフォルニアワイン協会「ジンファンデル」
カリフォルニアワイン協会「シャルドネ」
カリフォルニアワイン協会「ピノ・グリ」
カリフォルニアワイン協会「ソーヴィニヨン・ブラン」